高校の探求学習は、社会に出るまでの練習!

探究学習の「指導に課題」8割 福島大が調査(朝日新聞 1月21日)
 
〇昨年度から高校で必修科目となった「総合的な探究の時間(探究学習)」の授業について、福島大学が県内の教員にアンケートしたところ、8割超が校内の指導体制に課題を感じていることがわかった。新たな学習方法に対応しきれていない現場の実態が浮き彫りになった。
 
〇福島大の「地域×データ」実践教育推進室が昨年9月14日〜10月12日に、県内の国立、県立、私立の103校の担当教員にwebアンケートし、84校の124人が回答した。
 
〇探究学習の企画や運営を専門的に行う担当部署(係)がある46校の58人に「指導体制に課題を感じるか」を尋ねたところ、81%が「はい」と答えた。
124人の回答者全員に「指導に当たって課題と感じていること」を複数回答可で聞いた質問では「探究方法の指導」が55・6%と最も多かった。「指導教員の専門性」が52・4%と続いた。4割の教員が「指導教員間の連携・協力」「評価方法」「指導時間の確保・不足」「外部機関との連携」「年間指導計画・カリキュラムの立案」も挙げた。
 
〇一方、71校(84・5%)は「外部との連携を行っている」と答えた。連携先(複数回答)は民間企業が最も多く59・2%、行政機関が56・3%、
民間組織(NPO法人・NGOなど)が43・7%と続いた。
 
〇元高校教員で、調査を担った教育推進室の斎藤毅特任専門員は「日本の伝統的な教育は一定の知識を効率的に覚え込ませるというやり方だったが、
生徒が自分で課題を見つけ、解決する力が求められる時代になった。
教員が自由に発想して取り組める余地があるのに、何をしたらいいのかわからないというのが実情だ。
民間の力をもっと活用すれば実りのある授業になるのではないか」と話す。(岡本進)

https://www.asahi.com/articles/ASS1N7QPWRD7UGTB00N.html

◇探求学習は、そうそう簡単に軌道に乗るものではない。
それこそ、一人ひとりが、何かに興味を持ち、課題を感じ、その課題の解決に向けて自分自身で調べ、結論付ける、そういうプロセスを経ていくものだから、それを教える教員が、まず自分自身の探求レベルを上げることが大切になる。
そして、生徒は、教員の問題意識や視座や視点に触発されて、少しづつ何かに興味を持ち、その対象を理解し、そして、その対象のめざすべき理想は何かを理解し、理想と現状の間のギャップを埋めるために何が出来るかを考え出す。
そういう学びなのだから、高校時代だけでは、身につくことは出来ないはずだ。

◇高校時代の探求学習は、社会に出た時に、そのような学びの視点をもって生きていくことが出来るかの練習なのだ。
そういう意味では、子ども時代に勉強するということも、社会に出てから本当の意味での勉強(人生を生き抜くために自分自身が身につけなければならないと思う能力を身につけること)をする練習ということだ。

◇探求学習は名前は新しいが、実は、昔からなされていなければならなかった学びだ。
そして、優れた教師は、いつの時代も探求的な学びを促していた。改めて教科になって、その意味が薄れないことを望む。
やらされる探求などないのだから。