報道の仕方を変えないか!

生徒にわいせつ、休暇の不正取得、パワハラ……大阪府教委が懲戒処分
(朝日新聞 7月25日)
 
〇大阪府教育委員会は25日、担任するクラスの18歳の女子生徒に
わいせつな行為をした府立高等支援学校の男性講師(25)を懲戒免職処分にするなど、
3件の処分事案を発表した。処分はいずれも同日付。
 
〇府教委によると、男性講師は女子生徒とSNSを通じて親しくなり、
5月下旬から6月上旬にかけて生徒を誘って府内の公園やホテルで性交した。
生徒には知的障害があるという。
生徒から話を聞いた保護者が警察に被害届を提出し、府教委に連絡した。
男性講師は府教委の聞き取りに対し
「生徒としてではなく、女性として付き合いたいと感じた」などと述べて認めているという。
 
〇このほか、看護休暇や生理休暇の虚偽申請を繰り返すなどした
府立支援学校の男性教諭(47)と女性実習助手(43)を、それぞれ停職6カ月と同3カ月の処分にした。
2人は不倫関係で、2021年5月から23年12月にかけて、平日午後に虚偽の申請をして休暇を取り一緒に退勤していた。
不正な休暇取得は、教諭が16回、実習助手が30回にのぼった。教諭は聞き取りに
「年休を残しながら、一緒に過ごす時間を多く確保したかった」などと説明したという。
 
〇また、大阪狭山市立中学校の男性事務職員(60)を、同僚へのパワハラで停職3カ月の処分にした。
男性事務職員は23年6月から24年2月まで、当時勤務した市立小学校で、
20代の同僚の男性事務職員に対して侮辱する発言を繰り返すなどした。
 
〇仕事の期限を設定し、できなかった際にペナルティーとして、空き缶に紙を貼って、
できなかった仕事内容と日付を書かせ、その都度1千円を投入させるなどしたという。約1カ月で計1万7千円になった。
同僚の事務職員は、適応障害を発症したとして約3カ月休んだという。(丘文奈)

https://www.asahi.com/articles/ASS7T3F8VS7TPTIL00NM.html

 少し古い資料だが(2019年)、日本の刑法犯を職種別にみたものがある。
検挙人数を、17種の職業について当該職業人口10万人で割った数値を出したものだが、
それによると、教員は10万人あたり検挙数は40人で、主婦(主夫)の32人に次いで少ない。
ちなみに、ワースト1位は土建業で10万人あたり545人。実は、教員の刑法犯は、非常に少ないのだ。
性関連犯罪だと教員は、10万人あたり5.5人で17職種中9位で、ワースト1位は飲食業で141人だ。

 実は教員は、それほど犯罪をしてはいないのだが、公共性の高い、教育的な職業ということで頻繁に報道されるので、私たちは、多くの教員がわいせつ行為やパワハラを冒しているように思ってしまう。

 この報道のあり方は、問題にした方が良いと思う。
犯罪等を犯したら、個人として社会的制裁を受けるべきだが、職業全体が、そういう人間が多い職業だと思われるような情報操作をしていいわけがない。
今日の状況は、そのような情報操作がなされているようなところがあるのではないか。
ここを報道機関は、真剣に問うてほしい。教員の社会的地位が低くなればなるほど、学校教育は荒んでいくだろうし、教員のなり手が少なくなってしまうだろう。